コロナウイルスにかかったら飲んではいけない薬として、フランスの厚生大臣が発表した報告が一世を風靡しました。
イブプロフェンは危険で、アセトアミノフェンが比較的安全というのは本当なのでしょうか?
アセトアミノフェンを含む市販薬って何がある??
みなさんの疑問にお応えします。
目次
【怖い】コロナウイルスにかかったら飲んではいけない薬(フランスの厚生大臣)
びっくりする発言が出たのは3月14日のオリヴィエ・ヴェラン氏(フランスの厚生大臣)のこのツイート。
⚠️ #COVIDー19 | La prise d’anti-inflammatoires (ibuprofène, cortisone, …) pourrait être un facteur d’aggravation de l’infection. En cas de fièvre, prenez du paracétamol.
Si vous êtes déjà sous anti-inflammatoires ou en cas de doute, demandez conseil à votre médecin.— Olivier Véran (@olivierveran) March 14, 2020
このツイートを直訳すると、
「抗炎症薬(イブプロフェン、コルチゾンなど)を服用することは、感染症を悪化させる要因となる可能性があります。発熱がある場合は、パラセタモール(アセトアミノフェン)を服用してください。 すでに抗炎症薬を服用している場合、または疑わしい場合は、医師に相談してください。」
という意味になります。
つまり、コロナウイルスに関して、イブプロフェンを服用しないほうがよいと推奨しているのです。
Yahooトップニュース(3/15)
コロナウイルスにかかったら飲んではいけない薬:フランスの厚生大臣が発表
https://news.yahoo.co.jp/byline/saorii/20200315-00167830/
この記事の中で特に怖かったのが、この一文。
「複数の医者が、発熱のためにイブプロフェンを服用した後、併存疾患がないにもかかわらず、重篤な状態に陥ったコロナウイルスの若い患者の例を挙げているという。」
ひゃぁぁ…こんなこと書かれたらめちゃくちゃこわいですね。
持病がなくても悪化しちゃうなんて…
政府は熱が出ても安易に病院に行かずに、自宅療養するように指示していますが、自己判断でイブプロフェンを飲んだらなんだか危ない気もしますよね。
WHOも当初は「イブプロフェン」の注意を呼びかけて、「アセトアミノフェン」服用が望ましいとしていました。しかしその後、イブプロフェン服用について「控えることを求める勧告はしない」と表明。治療に当たっている医師への調査の結果、通常の副作用以外に、症状を悪化させるという報告はなかったと説明しています。
未知のウィルスである新型コロナですのでこのような様々な情報が飛び交います。薬を飲む際は医師の判断を仰ぎ服用するようにしましょう。
【市販薬解説】イブプロフェンはどの解熱剤に入ってる?
イブプロフェンがどんな薬に入っているのかをまず確認していきましょう。
イブプロフェンは、解熱鎮痛成分として広く使われているので、一般的な解熱鎮痛剤や風邪薬などにかなり多く使われています。
代表的なものをざーっと挙げていくので、チェックしてみてください。
おそらく見たり聞いたりしたことがある薬ばかりでは??
・バファリンプレミアム、ルナi
・EVE シリーズ
・リングルアイビー
・ノーシンピュア
・セデスキュア
これって、頭痛薬とかで皆さんが結構気軽に飲んでる薬ばかりですよね。
これらの解熱鎮痛剤だけでなく、総合風邪薬にも解熱鎮痛成分が使われているので、風邪薬の中にもイブプロフェンはかなり使われています。
・ルルアタック
・エスタックイブ
・ベンザブロック
などなど、ここで挙げたのは一例にすぎず、イブプロフェンはいろんな薬に入っています。
もし、新型コロナウイルスに関して、フランス厚生大臣の助言通りイブプロフェンを避けたいと思っている人は、買う前にしっかり成分を確認してから購入するようにしましょう。
市販薬には箱の裏に、必ず成分名が書かれています。
【市販薬解説】アセトアミノフェンはどの解熱剤に入ってる?
さて、フランスの厚生大臣のツイートは世界的に広まったことで、この助言通り、解熱剤としてアセトアミノフェンを常備しておきたい!っと考える人は多いことでしょう。
日本では、アセトアミノフェン主剤の解熱剤として代表的なのは「タイレノール」です。
・タイレノール
しかし、一気にタイレノールを買い占める人が増えてしまい、どこのドラッグストアでも売り切れ。
もちろんネットでも売り切れ。
現在は製薬会社の製造が追いつかず、欠品が続いております。
タイレノール以外でアセトアミノフェン主剤の解熱鎮痛剤は?
タイレノール以外でもアセトアミノフェン主剤の鎮痛剤はいくつかあります。
タイレノールはアセトアミノフェン単体ですが、他の市販薬ではACE処方といってアセトアミノフェンと一緒にエテンザミド、無水カフェインが入っている複合処方になっています。
・ナロン錠
・ノーシン
・バファリン ルナジュニア
他にも探せばあるはずです。しかし、少しずつ売り切れが出てきているようなので、注意してくださいね。
イブプロフェンを含まず、アセトアミノフェンが含まれる総合風邪薬
さて、風邪薬でイブプロフェンを避けたい場合には何を選べばいいのでしょうか?
市販薬の箱の裏をじっくり見て買うのはもちろんのことですが、一応代表的なモノをここで挙げておきます。
・パイロンPL顆粒
・パブロンゴールドA
・新ルル-A錠
・改源カイゲン
まだまだ他にもたくさんあるはずです。
イブプロフェンを含まず、アセトアミノフェンを含む風邪薬を全て紹介するのは難しいので、購入する前に登録販売者や薬剤師に確認することを強くおすすめします。
新型コロナウイルス対策として、自宅療養用の薬を常備しておきたいという人はぜひ参考にしてみてくださいね。